必殺仕置人/第23話 無理を通して殺された
キャスト
村野俊介(仕置される輩)- 村井国夫
乙松(仕置される輩) - 池田忠夫
揚羽のお蝶 - 野口ふみえ
お蝶の父 彦助 - 有馬昌彦
あらすじ
昔馴染みの曲芸師 お蝶さま(野口ふみえ)に久々に会ったおきん姉さん。
お蝶さまが面倒をみてきた男 村野さま(村井国夫)が立派な同心となったこと、そして近いうちに2人は祝言をあげることを知るのでございます。
実は、村野さまは牢名主 小六どのの代貸である乙松(池田忠夫)と組み、小六どのを無き者にしようと動いていたのでございます。
さらにお蝶さまやそのお父上の彦助さん(有馬昌彦)まで利用しようとするのでございます。
小六どのに助けを求められた主水どのは、錠どのを捉え牢屋に送り込み小六どのを助けるよう画策するでした。
村野さまと音松の企てでお蝶さまが盗人の罪を着せられてしまい、娘を助けたければ小六どのを襲うようにと脅された彦助さん…果たして?!
みどころ
事件に巻き込まれたお蝶を助けようとするおきんの奔走ぶりと愛した男に尽くすお蝶の健気さ(ある意味愚かともいう)が中心に描かれ、そこそこ良作と思われるこのエピソード。
お蝶が愛した若者 村野が北町奉行所で成り上がっていくに従い、お蝶を利用し悪事に巻き込んだ挙句無きものにしようとする ──
温和な風体と裏の顔を演じ分ける悪役 村井国夫の演技が見どころのひとつ。
個人的にお気に入りなもう一つの理由、お蝶の父親と棺桶が心を通わせるという逸話。
2人が酒を酌み交わしつつ心を開き素性を語りあう場面、牢屋に入ってきた彦助とっつぁんを気遣い錠が布団をかけてやる心温まるシーンにほっこりする。
- 俳優 本名:日景城児 誕生日:1952年6月12日 出身地:大分県 大分市立王子中学校卒 養父は日景忠男 中学卒業後、両親の離婚を機に家出し上京。1968年、日活ニューフェイスに合格し、映画『ある少女の告白・純潔』で映画デビュー。日活の映画に多数出演。1971.. 続きを読む
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必殺仕置人/第13話 悪いやつほどよく見える
キャスト
榊原主膳(仕置される輩)- 渥美国泰
多田兵助(当初仕置されるはずだった輩) - 林ゆたか
榊原の娘 冴 - 高樹蓉子
榊原家の女中 - 笠原玲子
相生屋清右衛門 - 川口喬
あらすじ
岩木藩士 多田兵助(林ゆたか)がご家老 榊原主膳(渥美国泰)の娘 冴(高樹蓉子)を拐かし油問屋に立てこもる事件が起きたのでございます。
娘の救出を主水さまが命ぜられ ── 籠城侍を仕置しようと例によりまして鉄さま、錠さまに話を持ち込むのでございます。
鉄さまたちは油問屋にうまく忍び込みまするも、兵助が行動を起こす真意を知り彼に同調し、仕置きの矛先を変えるのでした。
その矛先 ── それは家老の榊原だったのでございます。
みどころ
本来の仕置きの標的である侍が実は正義感に溢れるいい人間で、その主人(あるじ)のご家老が悪人という逆転はよくあるパターンではありまするが、これもご一興にございます。
たてまえを重んじる侍が目的を果たした後、武士としてとった行動に納得がいかない錠とそれを受け止める主水とのやりとりで残す台詞は切なく心に響くのでございます。
心して聴け、この台詞
錠 「なんで死なせたんだ?」
主水「おめぇの嫌れぇな侍の世界に浸った男が、逆らってはみ出しゃ死ぬより他に道はねぇんだ」
錠 「侍じゃなくたって生きられるんじゃねーか!」
主水「まったくだ、バカな死に方しやがったもんだぜ」
メインとなる籠城侍の仕置きエピソードのプロローグ・エピローグとして、珍しくアンニュイな錠がフィーチャーされております。
錠のファンには見逃せないエピソードとなるでしょう。
錠のやる気が起きない真相が最後にわかるのでした。
棺桶もおなごに興味があることがわかる回でございました...めでたし、めでたし
- 俳優 本名:日景城児 誕生日:1952年6月12日 出身地:大分県 大分市立王子中学校卒 養父は日景忠男 中学卒業後、両親の離婚を機に家出し上京。1968年、日活ニューフェイスに合格し、映画『ある少女の告白・純潔』で映画デビュー。日活の映画に多数出演。1971.. 続きを読む
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必殺仕置人/第2話 牢屋でのこす血のねがい
キャスト
おしん - 原良子
山城屋藤兵衛(仕置される輩) - 松下達夫
佐々木主膳(仕置される輩) - 宮口二郎
高坂多聞 - 唐沢民賢
近江屋 - 入江慎也
要助 - 北原将光
あらすじ
花札を口にくわえた死体が上がるのでございました。
おりしも江戸では大豆の値が上がり、大物雑穀問屋が豆を買い占めていると噂されている最中。
腕には毛髪が絡みついておりましたその死体は雑穀問屋の近江屋でございました。
主水どのは、こっそりとその毛髪を懐に入れて持ち帰るのでした。念仏の鉄どのに見せますと若い女の毛髪であるとの由。
この事件の前にも雑穀問屋 松前屋が殺害されており、同じくその死体は花札を口にくわえていたのでございました。
いづれのお方も江戸を牛耳る雑穀問屋5つにかぞえられる2人だったのでございます。
大物の中の1人 和泉屋は抜け荷の罪で家財産全てを召し上げられ、自らの命を絶っていたのです。
ほどなくして越後屋も口に花札を加えて水死体で発見されたのでございます。
残る山城屋は身の危険を感じ、お上に護衛を願い出たのでした。
主水どのは与力 高坂さまから3両をもらいまして、その任務を仰せつかるのでございます。鉄どのと錠どのも一両もらい護衛のお供をすることになるでした。
そんな中、鉄どのはいわくありげなひとりの女人と出会い一夜を共にするのでございます。
女の髪を撫でながら、近江屋の死体に絡みついていた髪の毛と同じであると気づく鉄どの ──
女人の名はおしんといい、山城屋が泊まる宿で怪しい動きに出るのでございました。
みどころ
鉄どのの指のヤバさを再認識する回なのです。
髪の毛を触っただけで、若い女のものだとわかってしまう“魔法の指”なのでございます。
(女人の胸を触っただけで、前日殿方と寝たかどうかもわかるそうな。)
原良子どのが洗練された美しさの中にも怪しさを合わせ持つ女おしんを演じています。
岡っ引きに化けた鉄どの、錠どのの姿に違和感を感じつつも、クスッと笑ってしまうのでございます。
おしんどのは報われぬ最期を遂げはすれど、斯くして買い占められた大豆が江戸の町に戻りましたとさ── というエンディングでスッキリと浄化されるのでございます。
必殺仕置人/第1話 いのちを売ってさらし首
キャスト
浜田屋庄兵衛(仕置される輩) / 松造 - 大滝秀治
牧野備中守(仕置される輩) - 菅貫太郎
的場弥平次(仕置される輩) - 近藤宏
お咲 - 今出川西紀
嘉助 - 黛康太郎
与吉 - 新屋隆弘
孫八 - 成田幸雄
あらすじ
「闇の御前」と呼ばれる凶悪犯が捕らえられさらし首となりました。
郡山の田舎から出てきたというお咲と名乗る娘は獄門になったのは父親 松造だというのでございます。
調べるうちに松造と「闇の御前」は容姿が瓜二つだったことがわかってくるのでした。どうやら御前の身代わりで獄門にかけられたらしいのです。
悲しみに暮れるお咲に同情した棺桶の錠が仕置を提案いたします ── しかもその仕置料は30両。念仏の鉄、中村主水がその話に乗ってくるのでございます。
小伝馬町の牢内に収監されている小六も巻き込みまして悪党たちへの仕置が繰り広げられるのでございます。
みどころ
第1話 というだけにスタッフの方々の力の入れようが伺えます。
薄幸の娘 お咲役の今出川西紀どのは、少し三白眼気味の腫れぼったい目にぷっくりした輪郭 ── 田舎娘役がピッタリくるのでございます。
なぜか『必殺仕置屋稼業』第2話でも沖雅也演じる市松と絡むおいしい役どころをいただいているのでございます。
“必殺シリーズ”の第1話はどれもクオリティが高いのですが、全てのエピソードの中でも群を抜いています。
弱いものを見ると放っておくことができない棺桶の錠。
なぜ、ここまで見ず知らずの人間に情をかけるのでございましょうか?(回を重ねるごとに彼の素性が語られるに従い、分かってくると思います。)
錠が棺桶に箍をはめ込む音、リズムに合わせるように吹く口笛 ── それを見つめるお咲。
そんなリリカルなシーンもありながら、余すところなく取り入れたアクション・シーンも見どころでございましょう。
兎に角、このエピソードは“錠を愛でる回”と称してもよいかもしれません。
仕置きを成し遂げた後に待ち受ける、仕置料30両にまつわるラストのほろ苦さ ──
あゝ、何度観ても見飽きることはございません!
合わせて、俳優たちの競演 ── 中でもおきん役の野川由美子どのの演技力には圧倒されっぱなしでございます。
時代劇に出演されている女優さんで、ここまで演技ができる女優さんは現在では皆無でございますね。
必殺仕置人と新必殺仕置人での中村主水(藤田まこと)と念仏の鉄(山崎努)の立ち位置の違いを比べて見るのも一興でございましょう。
今更ながら、新必殺でも棺桶の錠(沖雅也)どのが参加して欲しかったのでございます ──
心して聴け、この台詞
錠「どうにもこうにも我慢できねぇ、何をうだうだしてんだ!さっさとバラしゃいいじゃねーか、バラしゃ!」
主水「それだけじゃ、足りねぇよ」
錠「じゃ、細切れにして肥溜めにぶち込むとか」
主水「まだまだ」
鉄「病気持ちの夜鷹抱かせて鼻欠けにしてやるってのはどうだ」
主水「まだまだ」
鉄「それじゃ…それじゃ…ああ、ちきしょう身体中ゾクゾクしてきやがった!
生きてるってのも満更じゃねーな。
さて、あの外道どもをどうしてくれようか!」
主水「まだまだ」
鉄「バカヤロウ、まだ何も言ってねーや」
主水「イキるな、イキるな。男30過ぎていい格好しようなんざ落ち目になった証拠よ!」
- 必殺仕掛人 → 必殺仕置人 → 助け人走る 人気時代劇「必殺シリーズ」第2弾。第1作『必殺仕掛人』が池波正太郎原作なのに対し、こちらはオリジナル作品となる。ただし、基本コンセプトである「金をもらい弱者の晴らせぬ恨みを晴らす」は受け継がれており.. 続きを読む
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- 俳優 本名:日景城児 誕生日:1952年6月12日 出身地:大分県 大分市立王子中学校卒 養父は日景忠男 中学卒業後、両親の離婚を機に家出し上京。1968年、日活ニューフェイスに合格し、映画『ある少女の告白・純潔』で映画デビュー。日活の映画に多数出演。1971.. 続きを読む
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